東寺(とうじ)は、平安時代から約1200年にわたり京都に唯一残るお寺です。特に有名なのが、京都のシンボルとも言われる五重の塔です。日本の歴史や文化を感じられる東寺には、国内外から多くの観光客が訪れます。
今回は、そんな東寺の見どころを写真とともにご紹介します。
京都駅から東寺へのアクセス
京都駅から東寺へ行くには、近鉄を利用するのが便利です。東寺は京都駅から歩いて行くこともできますが、15分ほどかかるので少し疲れました。帰りは電車を使ったのですが、とても楽でした。
近鉄京都駅は、京都駅ビルの2階にあります。
上の写真が、近鉄京都駅の入り口です。
京都駅が始発ですが、近鉄東寺駅に特急は停まりませんので、各駅停車に乗る必要があります。
近鉄東寺駅は、最初の停車駅で、京都駅からは約2分で到着します。
南側の入り口には、南大門(なんだいもん)と呼ばれる大きな門があります。この門は幅18メートル余り、高さ13メートル余りで、1895年に三十三間堂(さんじゅうさんげんどう)の西門を移築したものです。国の重要文化財にも指定されています。
南大門を抜けて奥へ進むと、五重の塔などが見られる有料エリアのチケット売り場があります。
東寺の見どころ
東寺は、日本で最初に作られた密教寺院(みっきょうじいん)です。秘密の仏教として知られる密教(みっきょう)は日本の仏教の一つで、しばしば秘密の教えと訳されます。教本を通して教えられるのではなく指導者により伝承されます。また、通常の仏教は集団で教えられるのに対して密教は一対一で教えられます。東寺は、その長い歴史や美しい建築、密教寺院としての重要性から、1994年に世界遺産に登録されました。
有料エリアに入ってすぐのところに、講堂(こうどう)と呼ばれる建物があります。建物内部を拝観でき、大小様々な21体の仏像がずらりと並んでいます。そのうち16体は国宝になっています。
講堂の隣には、金堂(こんどう)と呼ばれる東寺の本堂にあたる建物があります。金堂は796年に東寺が建てられた際、最初に造られた建物です。この建物は、1486年に講堂、南大門とともに1度焼失してしまいましたが、1603年に再建されました。17世紀ごろの代表的建造物で、国宝に指定されています。
残念ながら撮影禁止でしたが、建物内部を拝観でき、内部には薬師如来像(やくしにょらいぞう)がまつられています。薬師如来(やくしにょらい)とは、病気を治したり、心身の健康を守る仏です。金堂は、講堂のように仏像の数は多くないものの、薬師如来像がとにかく大きいです!その迫力に圧倒されました。
有料エリアの1番奥には、京都のシンボルにもなっている国宝、5重の塔があります。5重の塔は、落雷などで4度焼失しましたが、その度に修復されてます。現在私たちが見ることのできる五重塔は5代目で、1644年に再建されたものです。総高約55メートルで、木造の建造物としては日本一の高さを誇り、迫力がありました。
ここで密かに有名なのが1層の屋根の下、四隅に置かれた邪鬼(じゃき)です。ユニークな表情の邪鬼が四隅で塔を支えています。
5重の塔は、見る場所によって違う風景を楽しむこともできました。
有料エリアの外には、立派な柳(やなぎ)の木があります。この柳には10世紀ごろの書道の達人の逸話(いつわ)があるそうです。なんでも、書道の才がないことに落ち込んでいた小野道風(おののとうふう)という人物は、この柳の下で、カエルが必死で柳の葉に掴まろうと何度も挑戦し成功した姿を見て、元気づけられたそうです。カエルの姿にあきらめずに努力すれば必ず道は開けると決心を固めました。そして遂には書道の達人になったといわれています。
柳の木すぐそばの水路では、鴨(かも)が優雅に泳いでいて可愛かったです。
東寺の基本情報
近くには、東本願寺、西本願寺などの観光スポットもあります。もし興味があれば、以下の記事もあわせてご覧いただけると嬉しいです。