金閣寺(きんかくじ)は、京都のなかでも特に有名な観光名所で、京都を訪れた際には絶対に見逃せないスポットです。金閣寺の見どころは、なんと言っても金色に輝く「舎利殿(しゃりでん)(金閣)」です。金閣を中心とした庭園と建築は、極楽浄土(ごくらくじょうど)をイメージして造られたと言われています。それは、ため息の出るような美しさです。初めて京都を訪れるなら、私が一番お勧めする場所は金閣寺です。
今回は、そんな金閣寺の見どころを写真とともにご紹介します。
京都駅から金閣寺へのアクセス
京都駅から金閣寺へ行くには、バスを利用するのが便利です。
バスターミナルは、京都駅の中央口を出たすぐの場所にあります。
B3と書かれた標識が目印です。
京都駅からは、約35分で到着します。
金閣寺は、バス停のすぐ近くにあります。
上の写真が、金閣寺の入り口である「総門(そうもん)」です。総門の手前には、金閣寺の世界遺産登録を示す石碑(せきひ)が設置されています。
金閣寺の見どころ
総門のチケット売り場を通って、中に入るとすぐに、金色に輝く舎利殿(金閣)が見えます。金閣は、もともと14世紀に建てられ、1694年と1950年に二度再建されました。そしてその歴史的および文化的重要性が認められ、1994 年にユネスコの世界遺産に登録されています。
この3階建ての建物は、各階が異なる時代と様式を反映した驚異の建築です。1階は、古代・中世(8〜12世紀)にわたる、京都の貴族の住宅の形式で作られています。「煩悩(ぼんのう)を洗い流す水」を意味します。2階は、12世紀後半~14世紀前半の武家の住宅の形式で作られています。「海の音のように遠くから真実がやってくる」という意味を持ちます。3階は、中国から伝えられた寺院建築様式で作られています。
「究極」という意味が込められています。
金色のインパクトもさるながら、3 つの様式が見事に調和してあの美しい外観が作り出されてい
ます。金閣の金は、1986年~1987年にかけて張り替えられました。金を2重に貼り、20㎏の金が使われているそうです。総工事費は7億を超えるそうですので、見る人を圧倒させる輝かしさも頷けます。
屋根の上には金色の鳳凰(ほうおう)が輝き、その豪華さを余すことなく表現しています。鳳凰とは、中国を由来とする想像上の動物です。中国では、四霊(きりん、鳳凰、亀、龍)の一種とされており、人々に幸せや平和をもたらすと言い伝えられているそうです。
敷地内には、他にもいくつか見どころがあります。舎利殿に向かう途中には、陸舟の松(りくしゅうのまつ)と呼ばれる樹齢600年の松があります。京都三大松のひとつです。この松は、帆を張った舟のような形に作られています。金閣のある西の方向を向いているのですが、その姿は、西方浄土(さいほうじょうど)へ航海しようとしていることを意味しているそうです。
順路に沿って進むと、約2.3mの高さから水が流れ落ちる滝があります。ここには鯉が滝を登ると龍になるという中国古事にちなんだ石があります。滝壺のところに斜めに傾いた石で、跳ね上がらんとする鯉の姿があらわされています。
金閣寺のパワースポットは、金閣以外にも、もう1つ「白蛇の塚(はくじゃのつか)」があります。上の写真の池の島にある五重の石塔が、白蛇の塚です。たしかに遠くから見ると、白蛇が立ち上がっている様子に見えなくもありません。白蛇は、芸能に関する幸運や恵みを与える神で、家運を盛んにしてくれると言われているそうです。さらに、五重の石は、じつは1つ1つに意味があって、仏教の五代要素である「地」「水」「火」「風」「空」をそれぞれ表現しているのだそうです。
順路の最後には、「夕佳亭(せっかてい)」と呼ばれる、17世紀ごろに建てられた茶室を、1874年に再建した建物があります。夕暮れ時に茶室から眺める景色がすばらいしいことから名付けられたそうです。金閣とは逆に、とても落ち着いたたたずまいでした。
金閣寺の基本情報
近くには、龍安寺、仁和寺などの観光スポットもあります。もし興味があれば、以下の記事もあわせてご覧いただけると嬉しいです。