京都を代表する観光地、嵐山にある天龍寺は、1339年に創建された歴史あるお寺です。広大で美しい庭園が自慢の天龍寺は、日本で初めて史跡・特別名勝(しせき・とくべつめいしょう)に指定され、世界遺産にも登録されています。ここでは、美しい景色と禅寺ならではの落ち着いた雰囲気の庭園を楽しむことができます。
今回は、そんな天龍寺の見どころを写真とともにご紹介します。
京都駅から天龍寺へのアクセス
京都駅から天龍寺へ行くには、電車を利用するのが便利です。
JR嵯峨野線(さがのせん)は、32番、33番のホームから出発します。
京都駅からは、約20分で到着します。
改札を出たら左に進み、南口から駅を出ます。
上の写真が正面入口です。
天龍寺の見どころ
正門から入って突き当たりにある上の写真の建物が、天龍寺の目玉である庭園の入り口です 。
実は、創建当時の境内は今の約10倍の広さがあったそうです。今の渡月橋(とげつきょう)なども天龍寺の境内に含まれていました。現在の境内は約10万平方メートルですが、それでも京都の寺院では相当なスケールで、東京ドーム約8個分に相当します。
天龍寺の庭園は約700年前に作られ、日本で初めて国の史跡・特別名勝(しせき・とくべつめいしょう)に指定された場所でもあります。史跡・特別名勝とは、景色の国宝のようなものです。庭園の曹源池(そうげんち)は、水面が鏡のように澄んでいて、背後の嵐山を美しく映し出しています。この景色は、日本庭園の美しさを存分に味わえると評判です。
庭園を歩きながら楽しむのもいいですが、木製ベンチに座ってゆっくり眺めるのもおすすめです。少し立ち止まって庭園と向き合い、自然の音や香りを感じると、心がリフレッシュされるような感覚を味わえます。私が訪れた日は気温が少し高めで、多くの人が木陰のベンチでゆっくりと庭園を楽しんでいました。
池の手前には、優美な海岸線のような景観が広がっていて、とても美しいです。
個人的には、この庭園は銀閣寺(ぎんかくじ)の庭園に似た雰囲気があると思いました。静かで落ち着いた雰囲気が漂う素敵な庭園です。
池の反対側には、禅庭園の大きな特徴である「龍門瀑(りゅうもんばく)」があります。中国の故事「登龍門(とうりゅうもん)」をモチーフにしていて、鯉が滝の激流を登り龍に変わるという伝説が表現されています。
敷地の奥に進むと、多宝殿(たほうでん)があります。ここは、1300年ごろの後醍醐天皇(ごだいごてんのう)が幼少期に勉強していた場所とも言われていて、現在は天皇の像がおまつりされています。
多宝殿の横には泉があり、そこには平和観音を守る三匹のカエルが並んでいます。その背後には平和観音像が置かれています。カエル像の前には「万倍椀(まんばいわん)」があり、お金を投げ入れると倍になって戻ってくると言われています。私は試してみなかったのですが、多くの人が挑戦していました。興味がある方はぜひ試してみるといいかもしれません。
多宝殿を見学した後は、百花苑(ひゃっかえん)へ向かいました。ここには季節ごとの草花がいっぱいに植えられていて、心が安らぐ空間が広がっています。入り口には「百日紅(さるすべり)」が美しく咲いていました。いろいろな花や木々に囲まれながら、ゆっくりと散策を楽しむのもおすすめです。
天龍寺の基本情報
近くには、嵐山竹林の小径、嵐山モンキーパーク、おたぎ念仏寺などの観光スポットもあります。もし興味があれば、以下の記事もあわせてご覧いただけると嬉しいです。